正月料理・おせちの意味・由来|黒豆、数の子、田づくり…一覧!

年の瀬が少しずつ近づいてきましたね。皆さんは新年の準備をされていますか?

正月と言えば、お飾りや年賀状のほか、やっぱりおせち料理は外せないですよね。大晦日に台所から煮しめの匂いが漂うご家庭もあるでしょうし、通販でおせち料理を取り寄せる人も多いかもしれません。いずれにしても「おせちを食べないと一年が始まらない!」という人は多いのではないでしょうか。

さて、ここではおせち料理についてのエトセトラをご紹介します。日本ではいつから食べるようになったの? 黒豆や数の子にはどんな意味があるの? など、おせち料理に関する疑問を解消したい人は必見です。

お正月料理・おせちの由来|日本ではいつから食べるようになった?

はじまりは江戸時代。しきたりやいわれ

おせち料理の原型ができたのは、江戸幕府(徳川幕府/1603年~1868年)の時代と言われています。当時は正月だけではなく、五節句すべての日で神様に奉納した後、酒宴で食べていたそう。その時の料理を「おせち」と言いました。

五節句

  • 人日・1月7日
  • 上巳・3月3日
  • 端午・5月5日
  • 七夕・7月7日
  • 重陽・9月9日

もともとは武家が行っていたものですが、次第に民間にも広がるように。国民すべてが知るところになりましたので、当時の時代背景やユーモアなどが織り交ざった料理と言えるでしょう。

ちなみに、おせち料理には「神様のおさがりをいただく」、「神様を迎える時は台所仕事を忙しくしない」などの意味合いが込められているそうです。近年は「いつも忙しい主婦を休ませるため」とも言われていますが、女性が多忙だったのは江戸時代からだったようですね。

「お重」に入れる理由。品数を奇数にする理由とは?

おせち料理は、「お重」に詰め込まれているのがスタンダードで、「福を重ねる」、「おめでたいことが重なる」などの意味合いがあります。

おおむね四段重ねが正式と言われていますが、近年は核家族化の影響か、二段や三段といった小ぶりなものが主流。通販のおせちだと一段の場合もありますので(←もはやお重ではない。汗)、現在は段数にそれほど深い意味はないかもしれません。

とはいえ、一段のお重に入れる品数は奇数(吉数)にすると縁起が良いと言われています。

最上段から一の重、二の重…と続きます。

  • 一の重 きんとん かまぼこ、黒豆、伊達巻など、祝い肴や口取り
  • 二の重 紅白なます、こはだの酢じめなど、酢の物や焼き物
  • 三の重 お煮しめ、筑前煮などの煮物

おせち料理はいつからいつまで食べるもの?

こちらは2017年のカレンダーです。あしからず

基本的には元日から3~4日を目安に食べたほうが良いと言われています。

おせち料理はもともと日持ちする料理で構成されていますし、台所を預かる主婦が「3日ほど休めるように」という目的もあるからです。とはいえ、おせちの味は日ごとに落ちていきますので、主婦の皆さんには申し訳ありませんが、美味しいうちに食べるのがベストでしょう。

おせち料理の意味|なぜ黒豆は「健康に暮らせますように」なの!?

ここでは、知っていると意外と喜ばれるおせち料理それぞれのいわれをご紹介します。

黒豆

黒豆は「健康に働けますように」の願いが込められています。本来、「まめ」の意味は「丈夫」や「健康」。一方で「労苦をいとわず物事に励むこと」という意味合いもあり、おせちには欠かせない一品です。

紅白かまぼこ

言わずと知られていますが、紅白は祝いの色。紅は喜び、白は神聖の意味があります。加えて、かまぼこの半円形は「日の出」に似ていることから、正月に相応しい食材と言えます。

田作り

田作り(たづくり・たつくり)の名前の由来は、その昔、五穀豊穣を願って田畑の肥料に片口いわし(小魚)をまいていた時代があったからです。豊年豊作を祈願する祝い魚の一品です。

数の子

数の子はニシンの卵ですが、「ニシン(二親)からたくさんの子が産まれるのでめでたい」と古くから縁起物として親しまれていました。子孫繁栄を祈願するおせちの代表的な一品です。

きんぴらごぼう

ごぼうは「真っすぐ伸びる」、「地中深くに根を張る」といった特徴があることから、縁起が良い食材として知られています。ちなみに、きんぴらの語源は江戸の豪傑・坂田金平(金太郎の息子)にちなんで。

栗きんとん

きんとんとは「金団」で、黄金色の団子のこと。鮮やかな見た目は財宝にたとえられ、豊かな一年を祈願する一品です。ちなみに、栗きんとん自体は岐阜県東濃地方の名物で知られた銘菓。

錦玉子

タマゴの白身と黄身の2色が金と銀にたとえられ、縁起物として喜ばれています。また、「2色」と「錦」の頃合わせが語源とも。「財宝に通ずる錦にあやかる」という意味が込められています。

昆布巻き

昆布(こぶ)は「よろこぶ」に掛けて。また、古くは昆布を「ヒロメ」と言った時代があり、そこから「末広がり」が連想されました。今昔で縁起が良い一品とされています。

里芋

里芋は、一般的に「親芋」に「小芋」がたくさん付いた状態で収穫されます。時には「孫芋」も付いた状態で。こうしたことから子孫繁栄の願いが込められています。

紅白なます

生の魚介(干し柿や昆布などで代用する地域も)をはじめ、大根とニンジンを酢であえたことで「なます」と呼ばれるように。お祝いに用いられる飾りの「水引」の意味合いも。

こはだ酢じめ(粟漬)

魚のこはだと蒸した粟(イネ科の草)を酢であえた一品。こはだは「このしろ」という魚になる前の名前で、出生魚なので縁起物とされています。粟はクチナシで染められて黄色に。

えび

えびは「腰が曲がるまで長生きできますように」と長寿の願いが込められています。また、鮮やかな朱色がお重を華やかにするほか、「赤は魔除けの色」と言われて代用されるように。

鯛は祝い事の象徴と言える存在で、「おめでたい」にかけられています。ちなみに、「尾頭付き」は「頭(かしら)が付いている」のではなく「尾と頭が付いている」という意味ですのでお間違いなく。

かちぐり

栗の実を干し、臼でついて殻を取ったものを「かちぐり」と言います。ちなみに、「臼でつく」の古語は「臼でかつ」。勝ちに通じるものとして、古くから出発や出陣の際に用いられていました。

橙(だいだい)の実は完熟しても落ちないことから、「先祖代々、繁栄するように」と願いが込められています。おせち料理ではあまり使われなくなり、同じオレンジ色の「金柑の甘露煮」(金冠にかけて縁起物とされる)が代用されている傾向。

【まとめ】

江戸時代から親しまれている「おせち料理」の文化って素晴らしいですよね。来年のお正月は、家族みんなに黒豆や田づくりのウンチクを披露しながら、いつもとは違った年明けにしてみてはいかがでしょうか。もちろん「うるさい」と煙たがられない程度に(笑)。素敵なお正月を。

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2017.11.03
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