残暑見舞いを出す時期が遅れて9月に送る場合の注意点とは!?

先日、郵便局に行く用事があり、筆者の前に並んでいた70代くらいの女性が「かもめ~る400枚ください」と言うのを聞いて驚きました。時期的に暑中見舞いか残暑見舞いを出すのでしょう。いずれにしても年配の方々はやはり手書きの挨拶状が習慣づいていることを再認識しました。

さて、8月に残暑見舞いを出すのを忘れて、9月に入って「まだ送っても大丈夫?」、「いつまでに送ればいいの?」と不安になったことはありませんか? そして、いざ書こうとしても「書き方は8月と同じなの?」、「9月の慣用句ってなに?」などあたふた……。ここでは残暑見舞いを出す時期が遅れて9月に送る場合の注意点などをご紹介します。

残暑見舞いを出す時期が遅れて9月に送る場合の注意点とは!?

残暑見舞いを送る際の日程のリミットは9月6日まで!?

一般的には、残暑見舞いを送る期間は立秋(8月7日頃)から8月末日までと言われていますが、「うっかりして出すのを忘れた!」、「相手から届いたのが8月末だったので返事を書いたら9月になってしまう!」という人は少なくないでしょう。

では、そんな場合はどうすればいいのでしょうか?

ご安心ください。9月に入っても残暑見舞いを出すことはできます。通例では8月末までに出すのが理想ですが、もし遅れてしまった場合は白露の前日までであれば残暑見舞いを出しても問題ないとされています! ちなみに、白露とは9月6日から8日あたりを言います。

つまり、残暑見舞いは8月7日頃から9月6日頃に出せば問題なし。リミットは9月6日と言えますので8月に出しそびれても慌てることはありません。

9月に出す場合の書き方と作法

残暑見舞いは9月6日頃までに出せば全く問題ありませんが、その場合はやはり、挨拶状の書き方は工夫しないといけません。

暦の上ではすでに「残暑」の時期を過ぎているので「残暑お見舞い申し上げます」という表現は適切ではありません。よほど親しい相手であれば許されるかもしれませんが、あくまで季節の挨拶状ですから、その時期に見合った言葉を入れて書くべきでしょう。

詳細は下記で紹介しますが、たとえば8月中に送るなら「残暑なおきびしい毎日…」でいいですが、9月であれば「白露の候…」、「爽秋の候…」、「秋らしい風が吹き始める季節となりました…」など、秋を感じさせる一文で始めるのがよいでしょう。

ただ、最近は9月に入っても相変わらず猛暑が続く日が多くなっています。あからさまに秋を表現するのも不自然という意見もありますが、「残暑お見舞い申し上げます」を挿入するよりも適当です。そして、遅くなってしまったことを詫びる一文を入れることも大切です。

9月におすすめの挨拶、例文

必ずしも親しい相手にだけ挨拶状を出すとはかぎりません。職場の上司や目上の人に出すこともあるでしょう。そんな場合、9月に入ってからでは「夏」の表現は避けたいものです。やはり「秋」を感じさせるものがよいかと思います。

9月の慣用句

  • 秋涼の候/初秋の候/新秋の候/清涼の候/白霧の候/爽秋の候
  • 朝夕の風に秋の涼しさを感じるこのごろ
  • 空高く澄みわたる今日このごろ
  • 秋空もさわやかな好季節になりました
  • やっと夏の暑さから解放されました
  • 日増しに秋の深まる気配を感じます
  • すがすがしい秋晴れの日がつづいております

9月の書き出しの言葉

  • 九月とはいえ、まだ夏を思わせる暑い毎日です。いかがお過ごしでしょうか。
  • いつまでも暑さが去りやらぬ毎日ですが、お変わりなくお過ごしのことと存じます。
  • 日ごとに秋の色が深まっております。夏の疲れはいかがですか。
  • 秋の夜長の時節となりました。お元気でお過ごしのことと存じます。

9月の結びの言葉

  • 九月とはいえ、残暑が続いております。お気をつけてくださいませ。
  • さわやかな秋を満喫されますよう、お祈り申し上げます。
  • 秋が実り深いものになるよう、願っています。
  • 朝夕もめっきり冷え込むようになりました。くれぐれもご自愛ください。
  • ひと雨ごとに涼しくなってまいりました。風邪などひかれませんよう。

 

以上のように9月の慣用句、書き出し、結びの言葉など、季節を感じさせる一文をさりげなく添えておくとよいでしょう。

また、日本郵便の公式サイトでは無料で使えるテンプレート、素材、文例が公開されていますので、そちらを参考にされてもよいかと思います。

残暑見舞いも他の季節の挨拶状と同様、相手の健康を気遣うと同時に自分自身の近況報告をするためのものですから、やたらと自分のことばかりを書いたり、季節感を無視した内容にならないよう注意しましょう。文章は簡潔に、暑さの中にも涼しげな印象を与える表現を心掛けてください。

相手が喪中の場合

相手が喪中であっても、残暑見舞いは送ることができます。自分が喪中のときも同様です。ただし、喪中の相手に出す場合、忌服期間は避けたほうがよいでしょう。忌服期間は宗派によって違いがあり、以下のようになっています。

  • 神道:30日
  • 仏教:49日

日本では仏教が主流ですから、「四十九日」を目安に考えるといいかもしれません。喪中の相手に残暑見舞いを出す場合、できるだけこれらの期間を避けて出すようにしてください。

残暑見舞いを9月に出す場合【まとめ】

一般的には、残暑見舞いを送る期間は立秋(8月7日頃)から8月末日までと言われていますが、9月6日頃までに出せば全く問題ありません。ただ、9月の慣用句や書き出しを使うなどして、暑さのなかにも涼しげな表現を織り交ぜるようにしましょう。もちろん遅くなった場合は詫びる一文もお忘れなきよう。

一般的に、暑中見舞いや残暑見舞いといった季節の挨拶状は、自分のもとに届いてから3日以内に返事を出すのがマナーと言われています。しかし多忙であったり、うっかりしていて出すのを忘れてしまっても、気にせず返事を書きましょう

遠く離れた場所にいる相手や、長いあいだ会っていない相手から手紙が届くのは嬉しいものです。気持ちの良いやり取りを心がけるようにしたいですね。

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