片頭痛って本当に辛いですよね? 筆者の 片頭痛歴は20年以上になりますが、ズキンズキンと脈打つような痛みや「ギュッ」と締め付けられるような重苦しい痛みなど様々。スマトリプタンは、そんな片頭痛を和らげてくれる薬です。拡張した血管を収縮させて、血管周辺の炎症を取る役目を果たしてくれます。
筆者の服用歴は4年。飲むタイミングを心得ているので、かなり高確率(8~9割)で片頭痛の痛みを抑えられるようになりました。
ところが、ネットにはいくつも挙げられていますね。「市販されているの?」、「副作用はどんな感じ?」、「どんな感じで効くの?」、「飲むタイミングが難しい」といった素朴な不安が。
ここでは片頭痛薬のスマトリプタンについて筆者なりに解説します。
(※実際の使用法は医師の判断を仰いでくださいね)
タイトル
スマトリプタンは市販されているの? ジェネリックは?

スマトリプタンは近所の薬局で買える!?
ドラッグストアで気軽に購入できたら嬉しいですが、スマトリプタンは市販されているお薬ではありません。ゆえに、クリニックや病院で医師から処方してもらわないと手に入れることができません。
スマトリプタンをはじめとするトリプタン製剤(片頭痛薬)はすべて「処方箋医薬品」にカテゴライズされています。
筆者はこれまで3種類のトリプタン製剤を試しました(ほかにマクサルトとレルパックス)。どれもきつめの副作用を感じたので、これらの片頭痛薬は医師から飲むタイミングのレクチャーを受けないと難しい薬であるのは確かです。薬局やドラッグストアなどで手軽に購入できたら、「副作用が酷すぎるぞ!」、「効かないよ!」といった苦情が続出するのは容易に想像できます。
ジェネリック(後発医薬品)はある?

スマトリプタンのジェネリック(後発医薬品)はあります。実際、私が服用しているスマトリプタン(上記の写真)はジェネリックです。1錠が135円ほど。12錠入りで1,620円程度です。スマトリプタンの先発のイミグランは約2倍の値段ですので経済的にはかなり助かっています。
とはいえ、安ければ良いという問題ではありませんよね。筆者はたまたま最初に飲んだジェネリックが効きましたが、「先発医薬品でないと効果が表れないケースもある」(担当医師談)そうです。値段に関わらず「自分の片頭痛に効くか」を試してから定着させることをお薦めします。
ちなみに、スマトリプタンの先発医薬品はイミグランです。(※各トリプタン製剤の名称などについては下記に)
トリプタン製剤特有の副作用「トリプタン感覚」とは!?
スマトリプタンの副作用について説明書にはこう記されています。
重大な副作用
アナフィラキシーショック、虚血性心疾患症状(不整脈、狭心症、心筋梗塞)、てんかん
その他の副作用
蕁麻疹、呼吸困難、動悸、悪心、視野狭窄、眠気、めまい、倦怠感、圧迫感、脱力感など
恐ろしい名称がいくつも並んでいますが驚くことはありません。なぜならトリプタン製剤が使用されるようになって20年以上になりますが今のところ重篤な副作用の報告は上がっていないからです。安全性が高い薬として評価されています。
筆者はスマトリプタンを飲む前はマクサルトを1年ほど服用していました。さらに遡ると、初めて服用した片頭痛薬はレルパックスです。どれも副作用の強さはそれほど大きく変わりません。具体的には首、のど、胸、肩あたりの倦怠感と圧迫感。それと服用して10分程度で尿意を催し、1時間程度は頻尿になります。水分を摂っただけ出ます。これらはトリプタン製剤特有の「トリプタン感覚」と言われています。
特に首回りの倦怠感と圧迫感は、「慣れるまではしんどかった」というのが本音です。加えて、筆者の場合は唾液腺にも影響しているのか、甘い物やしょっぱい物を口に入れると「締まっていた唾液腺が開く感覚」があります。これも当初は辛かったですが、一口、二口と食べて行けばすぐに通常通りの唾液腺になるので問題ないでしょう。

知らなきゃ損する! スマトリプタンを飲むタイミングとは?
頭痛を少しでも感じたら飲む
トリプタン製剤はスマトリプタン(先発名はイミグラン)を含めて5種類あります。
「どの薬を選ぶか」も重要ですが、同じくらい大切なのが「飲むタイミング」です。
筆者が初めて服用してた片頭痛薬はレルパックス。医師からは「頭痛を少しでも感じたら飲んで」と言われていたにも関わらず、「こんな薬は飲みたくない」、「タイミングはそれほど重要ではない」と飲むタイミングを逸したせいで地獄に。前述の副作用に動揺し、吐き気を催して、さらに頭痛も悪化。以降、「レルパックスは合わない」と潜在的に感じるようになりました。
筆者がスマトリプタンを服用するタイミング
- 「痛いな」と感じたら数分以内に服用する(※今日は片頭痛の日かも、という曖昧な痛みでは服用しない)
片頭痛の初動を察知することが大切ですよね。自分の片頭痛は自分にしか分かりませんが、それを分かってからは簡単に鎮めることができています。
薬物乱用頭痛に注意
トリプタン製剤を月に18回服用(1週間で4~5錠)している人は薬物乱用頭痛の危険性があるそうです。筆者自身、この回数に関して「危険だな」と感じることはあります。1カ月間で1錠も飲まないこともありますが、反対に1週間毎日飲むこともあるからです。
薬物乱用頭痛はロキソニンやバファリンといった解熱鎮痛剤に代表するようですが、スマトリプタンをはじめとするトリプタン製剤にも当てはまります。ですから、筆者は「今日は片頭痛の日かも」という曖昧な状況では服用しないのです。
実際、スマトリプタンを飲むようになった当初は、あまりにも効果てきめんだったので薬の減りが早く、医師がすぐに察知しました。「敏感になり過ぎると痛みの到達点が低くなる」、「寝不足を片頭痛だと思いこまないように」、「痛くなったらすぐに飲めば効くから早まるな」など。
筆者は4年の服用歴があると自負していますが、ひるがえれば片頭痛を克服できていないのです。
「片頭痛には赤飯がいい」と言われれば朝食に赤飯を食べる生活を続けたことがあるし、片頭痛専門のクリニックではセレニカやイーケプラといったてんかん薬を毎日服用することで予防に努めた時期もあります。どちらも2年以上続けましたが、結果的に現在も片頭痛と生活しています。
そうした経緯があったうえで、「トリプタン製剤で片頭痛をコントロールしよう」と決めたのです。今後も頭痛の専門医と話し合う必要性を感じていますが。

筆者はスマトリプタンに出会えましたが(できれば会いたくないし、飲みたくもなかったが)、あなた自身が身体に合うトリプタン製剤を見つけることが重要で、また「飲むタイミング」を見つけることが大切です。
もちろん、お互いに片頭痛のない生活が送れることを信じて――。
日本で処方可能なトリプタン製剤は5種
・イミグラン(スマトリプタン)
・ゾーミッグ(ゾルミトリプタン)
・レルパックス(エレトリプタン)
・マクサルト(リザトリプタン)
・アマージ(ナラトリプタン)
剤型は、錠剤、点鼻、注射の3種です。
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