インフルエンザ注射はなぜ腫れる? 副反応を回避する4つの注意点

インフルエンザワクチンの予防接種、皆さんは打ちましたか?

新型コロナウイルスの影響で、いつもよりたくさんの方が受けているのではないでしょうか。

このページをご覧になっているということは、すでに「注射を打って、患部が腫れた」という状況になっているかもしれませんが、インフルエンザの予防注射って、 打った後に患部が腫れる人と腫れない人がいますよね。

「腫れる」という症状は副反応や副作用のひとつですが、それ以外にも硬くなる、痛くなる、しびれる、発熱、発疹、じんましんなど、いずれも軽微ですがたくさんの副反応が報告されています。

ここでは、「インフルエンザ予防接種を打つとなぜ患部が腫れるの?」という素朴な疑問を筆頭に、腫れた時の対処法や注射した後の副反応を回避する4つの注意点などもご紹介します。

インフルエンザの予防注射で腫れる人の原因&腫れた時の適切な対処法は?

「腫れ」は一種のアレルギー反応

インフルエンザワクチンを接種した10~20%の人に、患部が腫れる、赤くなる、熱を持つといった症状が見られると言われています。触ると痛い、というか方も多いでしょう。

通常は当日に見られ、長くても3日ほどで治まりますが、なぜ注射を打った箇所が腫れるのか気になりますよね? 反対に腫れない人もいますので、その違いも不思議ですよね。

このように真っ赤に腫れる場合もあれば、それほど腫れない場合も。その原因とは!?

なぜ注射を打った箇所が腫れるのでしょうか?
人間や動物などの生体には、外からの異物(今回で言えばインフルエンザワクチン)を排除しようとする「免疫反応」という生理機能があります。

つまり、「一種のアレルギー反応が起きている」ということが言えます。

インフルエンザワクチンの免疫をそのまま獲得(受け入れ)することができればアレルギー反応は出ませんが、体質によっては「敵だ!」、「有害だ!」と自分の体を攻撃してしまう場合もあり、こうした時に注射した部位が腫れる、赤くなるといった症状が現れます。

昨年は腫れなかったのに、今年はじめて腫れたという場合もあります。どうして?
腫れる、赤くなるといったアレルギー反応の原因は「ワクチンの添加物」が有力と考えられています。

インフルエンザのワクチンは様々な製薬会社が作っていて、メーカーによって添加物の種類や分量が違います。L-グルタミン酸ナトリウム、チロメサール、アルミニウム、ポリソルベート……といったたくさんの添加物が入っているわけですが、身体に合う場合と合わない場合はもちろん出てきます。

また、最近は製造過程でふ化鶏卵を使用しているため、卵アレルギーがある場合は接種を注意する必要があります。

つまり、腫れる原因というのは、人それぞれの「免疫力」のほか、インフルエンザワクチンを作る製造メーカーによっても違ってくることが分かります。「昨年は腫れなかったが、今年は腫れるかも」、「これまで毎回のように腫れていたが、今年は腫れなかった」など、いつでも腫れる可能性があることを理解してインフルエンザの予防接種を受けるのが無難です。

腫れた時に実践したい適切な対処法

注射した部位が腫れると、熱を持ちますし、痒みが出ることもあります。独特の違和感があって、かなり厄介ですよね。

そんな時は、氷のう、アイスノン、冷水で絞ったタオルなどで患部を冷やすのがベストです。冷却することで患部の炎症が抑えられるほか、かゆみを軽減すこともできます。強く押さえつけずに、患部をかるく覆うような感じで優しく冷やしましょう。
シップで冷やすのも悪くはないですが、皮膚がかぶれて痒みを悪化させるケースもありますので注意しましょう。

インフルエンザ予防接種の様々な副反応。「腫れる」以外は?

注射後すぐに、じんましんが出る場合も

インフルエンザ予防接種を受けた約10%の人に、副反応が出ると言われています。

インフルエンザ予防接種の主な副反応

  • 過敏症/発疹、じんましん、湿疹など
  • 局所症状/発赤、腫脹(前述の腫れる)、しびれ感、熱感など
  • 精神神経系/頭痛、意識消失、めまい、失神など
  • 消化器/嘔吐、腹痛、下痢、食欲減退など
  • 筋肉・骨格系/関節痛、筋肉痛、筋力低下など
  • その他/発熱、悪寒、倦怠感、動悸など

いろいろな副反応がありますが、「腫れる」と同じように通常は1~3日で治まります。深刻化するケースは稀で、いずれも軽微な症状が一般的です。

命に関わる「重大な副反応」が出ることも!

非常に稀ですが、下記のような重大な副反応が出ることもあります。

  1. アナフィラキシーショック
  2. 急性散在性脳脊髄炎(ADEM)
  3. 脳炎・脳症・脊髄炎・視神経炎
  4. ギラン・バレー症候群
  5. けいれん
  6. 肝機能障害・黄疸
  7. 喘息発作
  8. 血小板小性紫斑病・血小板減少
  9. 血管炎
  10. 間質性肺炎
  11. 皮膚粘膜眼症候群
  12. ネフローゼ症候群

こういった重大な副反応を回避するためにも、注射後の4つの注意点を理解しておきましょう。

インフルエンザの予防接種を受けた後の副反応を回避する4つの注意点

01|激しい運動や大量の飲酒は控える

インフルエンザワクチンの注射を受けた当日は、過激な運動は避けて、部位を清潔に保っておきましょう。注射をした後に貼ってもらえる絆創膏は、入浴まで貼っておくことをオススメします。

また、インフルエンザワクチンの多くのガイドブックには、「いつも通りの生活をしましょう」と記されていて禁酒の一文はありませんが、多くの製造メーカーは「大量の飲酒は避けましょう」と書いています。お酒によって副反応が悪化する可能性もありますので、節度ある飲酒を心掛けましょう。

02|入浴はOKも注射した患部はこすらない

インフルエンザワクチンの注射を受けた当日は、「腫れた」、「赤くなった」程度であれば入浴しても問題ありません。発熱や目立った副反応がなく、普段と変わらずに日常生活が送れる体調であれば、湯船に浸かって温まっても問題ないと言われています。

入浴の注意点は、注射した部位をこすらないこと。それと、なるべく新しいお湯で入ることです。患部を傷めるのはもちろんのこと、細菌やウイルスに感染する可能性があるからです。

03|注射後に異常反応が出たらすぐに医師の診察を!

例えば、アナフィラキシーショックといった重大な副反応が出る可能性は0.1%未満ですが、インフルエンザ注射を受けた10%~20%の人に副反応(腫れる、赤くなる、発疹など)が出ると言われています。

局所の異常、体調の変化などは誰にでも起こり得ることですので、接種直後や数時間後にアレルギー症状が出た場合は、すぐに医師の診察を受けましょう。

子供の場合は、30分以内に副反応が出る可能性が高いと言われていますので留意して見守りましょう。

04|「腫れ」などの副反応が3日以上続いたら、医師の診察を受ける

注射した部位が腫れる、赤くなることはよくあることですが、通常は数日で治まります。しかし、まれに3日以上に渡って腫れや痛みが治まらない場合もありますので、そういった時も医師の診断を仰ぎましょう。感染症の疑いも否定できませんので、経過観察を忘れないように。

【まとめ】

このように、人によって注射後に腫れない人も。基本的には腫れても1~2日で消えるものなので、心配しなくても大丈夫でしょう。

「インフルエンザ予防接種を打つとなぜ患部が腫れるの?」という素朴な疑問ですが、原因は「ワクチンの添加物」が有力と考えられています。製薬メーカーによって添加物の種類や分量は違いますので、「いつ腫れてもおかしくない」と理解したうえで予防接種を受けましょう。また、もしも注射した箇所が腫れてしまったら、氷のうやアイスノンなどで患部を冷やしましょう。

インフルエンザの予防接種を受けた後の副反応を回避する4つの注意点とは?

  1. 激しい運動や大量の印象は控える
  2. 入浴はOKだが、患部をこすらない
  3. 注射後の異常反応に留意する
  4. 副反応が3日以上続いたら医師の診察を受ける

インフルエンザワクチンの予防接種を受けて、厄介なウイルスをシャットアウトしましょう。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアしてくれると嬉しいです!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です