出産、長寿、七五三、入園、入学、成人――。日本には人生の節目に祝い事をする素敵な習慣があります。年齢を重ねてきたことへのお祝いやねぎらいの気持ち。日本の素晴らしい文化ですよね。
ここでは出産祝いにスポットを当てて、金額の相場や贈る時期などのマナーをご紹介します。
タイトル
知らなきゃ恥かく出産祝いの相場|30代友人の場合はいくらが妥当!?
友人の結婚式は3万円と相場が決まっていますので、それほど悩むことはありません。ところが出産祝いの相場は広く知られていませんよね?
実は出産祝いの場合は、相手の年齢だけではなく自分の年齢もふまえた金額設定が肝になります。 あなた自身の年齢がとても重要になるのです。
たった数千円の誤差が「ケチ」のレッテルを貼られる境界線になるかもしれませんので、相場を把握しておいて損はありません。
30代友人の場合は1万円が妥当!?

前述しましたが、あなたの年齢が大きなポイントです。
ここで紹介する「30代友人の場合」は、あなたも30代であることが前提になっています。
幼馴染や普段から付き合いのある友人あれば1万円は包みたいものです。ただ、普段の生活の中から1万円を捻出するのは簡単ではありません。経済的に苦しい方にとっては死活問題になりますので5,000円でも問題はありません。
一方で「1万円は高い。3,000円で十分」という意見もあるようです。間違いではないでしょうが、出産祝いを貰った夫婦のほとんどが内祝いのお返しをします。内祝いのお返しは、「祝ってくれてありがとう」という感謝の気持ちを表すもの。デパートなどから一斉に発送するケース(タオルやハンカチなどの日用品が一般的。近年はカタログギフトも人気)がほとんどですが、品物代や手間代を考えたら3,000円では足が出てしまうのが実状です。そのあたりも考慮した金額を包みたいものです。
内祝いのお返しにもランクはありますので、知人レベルには親戚や友人とは違った物(お菓子などが主流)が用意されます。5,000円以上の大きな金額を渡してしまうと逆に気を使わせてしまうので、普段の付き合いに見合った金額にしましょう。
いずれにしても「少ないけれど、オムツ代にして」と言葉を添えて手渡しできるのがベストです。「他人の慶弔ごとを親身に捉えられるかが人間関係の本質」と言えますので、面と向かって「出産おめでとう!」とお祝いしましょう。
40代友人の場合は1万円では少ない!?
あなたが40代で、仲の良い友人も40代であるなら最低でも1万円は包みたいですね。相場は1万円から1万5千円です。年齢を重ねての出産は、想像以上に過酷ですし、ご家族の喜びもひとしおのはず。渡す側としても20代や30代の時とは収入面が違ってきますので、相応のお祝いをするのが一般的です。
「1万5千円は多過ぎるのでは?」という意見もありますが、全く不自然ではありません。内祝いのお返しをより高額にすることで帳尻は合わせられるもの。相手は「これがあの人の気持ち」と喜んでくれるはずです。
このように、自分の年齢や関係性に考慮して出産祝いの金額を決めたいものです。
★贈り先と年代で違う「出産祝いの相場」
20代 | 30代 | 40代 | 50代~ | |
---|---|---|---|---|
兄弟・姉妹 | 1万~2万円 | 1万~2万円 | 3万円 | 3万円 |
親戚 | 5千円~1万円 | 5千円~1万円 | 1万円~1万5千円 | 2万~3万円 |
友人・知人 | 5千円~1万円 | 5千円~1万円 | 1万~1万5千円 | 5千円~1万円 |
隣・近所 | 3千円 | 3千円 | 5千円~1万円 | 5千円~1万円 |
渡す形式は祝儀袋。時期は産後1カ月まで!
渡す形式は、普通の封筒ではなく写真のような祝儀袋がベスト。表書きは「御祝」、「御出産祝」とするのが一般的です。渡す期間は、お七夜(赤ちゃんが生まれた日から7日目)から1カ月までが理想。母子ともに無事に退院して自宅に戻ってから渡すのがスマートでしょう。

お金ではなく贈り物でもいいの?
お祝いは、現金だけとは限りません。「現金は味気ない」と考える人は少なくありませんので、その場合はベビー服やベビー用品などで代用しても問題ありません。
気を付けたいのは、新生児が着るようなうぶ着や洋服を贈ってしまうこと。生まれたばかりの赤ちゃんが着るようなものは、誕生する前から揃えておくものです。ゆえに6カ月から1年先に着るような幼児服を選ぶのがベスト。赤ちゃんは好みの色を選べませんからあらかじめパパやママに聞いておくのも親切ですよね。
また、洋服以外にも靴(スニーカー)、離乳食器、おもちゃ、絵本、バスタオル、ブランケットなども贈りやすい品物です。「銀のスプーンをくわえて生まれた子は幸せになる」という西洋の慣わしから、赤ちゃん用の銀製品も人気です。
二人目、三人目の出産祝いは? 双子は?
二人目、三人目の出産祝いは?
「二人目はどうするの? いくらが妥当?」という疑問が湧きますが、深く考える必要はありません。一人目も二人目も三人目も、子どもが生まれることは喜ばしいことなので、一人目と同様にお祝いするのが一般的です。特に深い付き合いの友人であればなおさらです。
とはいえ、会社の同僚などの知人レベルであれば、二人目以降はお祝いを贈らないのがベター。逆に気を使わせてしまいますからね。
双子の場合はどうするの?

一般的には二人分が妥当です。つまりあなたが30代で友人も30代なら2万円。知人程度の付き合いなら1万円(5千円×2人)ということになります。「一人分の1.5~2倍が妥当」という意見もありますが、双子を育てるということはオムツ代や洋服代も2倍のお金が掛かります。とはいえ、実際に2万円は大きな出費ですよね。双子の場合、商品にするケースが多い傾向にあります。2種類の洋服や2種類の絵本など、双子ならではのお祝いがとても喜ばれます。
自分の年齢によって出産祝いの相場は決まってきます。出産祝いを貰う側にとっては「多すぎて困る」ということはありませんので、渡す側は喜ばしい気持ちを素直に表しましょう。面と向かって「出産おめでとう!」、「少ないけれどオムツ代にして!」など、祝福の言葉と一緒に渡すことができたら相手も喜びが倍増するはずです。
コメントを残す