子供の身長を少しでも伸ばしてあげたい――。
そう望んでいる親御さんは多いのではないでしょうか? 一方で「我が子は周囲の子どもたちと比べると体が小さい……」、「夫婦の背が低いからあまり期待はできない……」とあきらめている人もいるかもしれません。
しかし、「子供のためにあきらめたくない」というのが本音ですよね。可能性が少しでもあれば、ぜひ試みたいもの。子どもの背を伸ばす方法はいくつかありますが、なかでも「簡単」、「効果的」と言われているのが食事法。食生活の改善です。
ここでは、子供の背を伸ばす方法のひとつとして、「身長に影響を与える5つの栄養素」をご紹介します。さらに、運動、睡眠、サプリメントといったライフスタイルの重要性にも触れていますので、様々な観点から「子供の身長」について調べました。
タイトル
子供の背を伸ばす方法! 身長に影響を与える5つの栄養素とは!?

タンパク質|身体の重要な構成部分となる!
タンパク質は筋肉や臓器などを構成する栄養素です。
三大栄養素(ほかに脂質と糖質)のひとつとして、体のエネルギー源となるだけではなく、免疫機能を高める役割も果たしています。ほかにも神経伝達物質を合成し、体のさまざまな機能を調性するペプチドホルモンを合成するなど、「生命維持」には欠かせない栄養素です。
たんぱく質はアミノ酸で構成されています。アミノ酸の中にあるアルギニンは成長ホルモンの合成に関わり、身体的・精神的に強化する働きがあります。大人は体内でアルギニンを合成できますが、子供はできないため、食品から摂取しなければなりません。
アルギニンは大豆類、魚介類、乳製品に多く含まれています。継続的にできるレシピとしては、「御飯にゴマが入ったふりかけをかける」、「お味噌汁の具材は豆腐にする」、「おかずに魚を取り入れる」などがおすすめ。「牛乳にきなこを混ぜる」といったスペシャルドリンクでもアルギニンを摂取しやすいでしょう。
カルシウム|骨を作り、骨の健康を維持する!

子どもの背を伸ばすには、骨の成長を促さなければなりません。
子供の骨には骨端線(こつたんせん)と呼ばれる軟骨部分があり、ここが成長することで背が伸びていきます。このため、骨を作るために重要なカルシウムを摂り入れることは非常に大切なこと。骨端線は大人になると硬くなりますので、だからこそ幼少期のカルシウム摂取は重要なのです。
カルシウムは乳製品、小魚類、青菜類、大豆類、海藻類、種実類など、さまざまな食材に含まれています。野菜はモロヘイヤ、大根、かぶの葉、小松菜などに高含有。継続的にできるレシピとしては「煮干し(魚系)のふりかけ」、「朝食あるいはおやつにナッツ系の種実類を乗せたヨーグルト」がおすすめ。「野菜と桜エビを使ったチャーハン」も子供に好評のはずです。
マグネシウム|カルシウムのサポート的な存在として骨を強化!

マグネシウムは、カルシウムの働きを調整し、骨や歯、筋肉などの成長に必要な栄養素です。
カルシウムを意識して摂り入いれる人は多いですが、マグネシウムは忘れられがち。加えて、ストレスでも体内のマグネシウム量は軽減すると言われていますので、不足しやすい栄養素なのです。つまり、カルシウムを多く摂り入れている人は、マグネシウムの摂取も心掛けないと、より効果的な力は発揮されないでしょう。
マグネシウムが含まれる食材は、大豆類、魚介類、海藻類、種実類など。毎日のように摂りやすいものとしては、「ミルクココア」、「バナナと豆乳のシェーク」がおすすめ。時間があれば「きなこを使ったクッキー」も子どもは楽しく食べてくれるはず。食卓には、「あおさやわかめの味噌汁」、「焼き魚」をコンスタントに出したいものです。焼き魚が苦手な子供は多いので、照り焼きで味を変える工夫も。
ビタミンD|カルシウムの吸収を促進!

ビタミンDは、骨の成長と深くかかわりのあるビタミンです。
カルシウムの吸収を促進しますので、強い骨づくりには欠かせません。ビタミンDが不足すると、子供は「くる病」(骨や軟骨が石灰化する病気)や「骨の異常」が見られます。大人も「骨粗しょう症」や「骨軟化症」のリスクが高まります。また、ビタミンDは日光によって合成されるビタミンですので、外で遊ばせるようにして、意識的に太陽の光を浴びることも大切です。
食材は魚介類をはじめ、キノコ類ではきくらげがおすすめ。食卓に魚類を欠かさないほか、野菜炒めにきくらげを積極的に入れましょう。継続的にできそうなレシピとしては、「しらす(半乾燥)を御飯に乗せる」のはいかがでしょうか。もちろん、上記写真のような、しらすを乾燥させた「ちりめんじゃこ」もおすすめです。
亜鉛|子供の発育全般を促進!

亜鉛は、子供の発育を促進するミネラルの代表です。
新しい細胞を作る際に重要な働きをするため、成長期の子供にも重要な栄養素です。亜鉛が不足すると細胞分裂がうまくいかず、子供の場合は「発育の遅れ」や「背が伸びなくなる」ことも。大人においても、「髪の毛が抜けやすくなる」、「肌が荒れる」、「味覚がおかしくなる」、「病気になりやすくなる」などの症状が現れる場合もあります。
亜鉛が多く含まれる食材の代表といえば牡蠣(かき)ですが、魚介類のほか、種実類、肉類、豆類などにも含まれています。牡蠣はバターソテーや牡蠣フライにすると食べやすいですよね。肉類ではビーフジャーキーや豚レバーが高含有。乳製品ではパルメザンチーズがおすすめです。
子供の背を伸ばす方法! 運動や睡眠も身長に影響を与える!?

運動|のびのびと身体を動かそう!

食事以外で子供の成長に欠かせないのは運動です。スポーツの種類に関わらず、のびのびと身体を動かすことは、身長に影響を与えるのはもちろん、ケガや病気にも打ち勝てる健康な体づくりに役立ちます。


睡眠|成長ホルモンの分泌が骨を強くする!

睡眠も子供の成長には欠かせません。睡眠中に「成長ホルモン」と呼ばれる物質がたくさん分泌されますが、実はこの成長ホルモンこそ子供の身長を伸ばすために重要な物質なのです。
成長ホルモンは、脳下垂から血液中に分泌されるホルモンで、骨づくりに働きます。このため、成長ホルモンの分泌が不足していると、身長の伸びが低下すると言われています。「寝る子は育つ」という格言は、まさに理にかなった言葉と言えるでしょう。


サプリメントは「子供用」であればOK!?



しかし、市販のサプリメントのほとんどが「大人用」です。成人に合わせた成分量になっていますので、子供が摂取すると過剰摂取になる恐れがあります。
「どうしてもサプリメントを与えたい!」という人は、「子供用」を選んで与えるのがおすすめ。ただし、サプリメントはあくまでも栄養補助として使用し、基本的には食生活で栄養を摂取するのがベストです。
【まとめ】
身長を伸ばすのに重要となる5つの栄養素はこちら。
- たんぱく質
- カルシウム
- マグネシウム
- ビタミンD
- 亜鉛
とはいえ、食事、運動、休息――。
この3つが子供の成長を促がす(背を伸ばす)基本になります。
5つの栄養素をバランスよく摂取させて、さらに運動と睡眠を充実させることが、背を伸ばすための最も効果的な手段と言えるのではないでしょうか。親御さんがしっかりとサポートして、子供の成長を促してあげたいですよね。