マグネシウムは必須ミネラルのひとつで、生命維持に欠かせない栄養素です。
タンパク質の合成、エネルギーの代謝、血圧や体温の調整など、さまざまな効果が期待できることで知られていますが、神経の高ぶりや自律神経を整える作用など、脳への働きがあることでも有名です。精神疾患を患っている人やストレスを抱えている人が医者から摂取を推奨されている栄養素でもあります。
ここでは、「マグネシウムは自律神経を整える効果がある?」と題して、マグネシウムと脳の関係をはじめ、あまり知られていないマグネシウムの底力についてご紹介します。
タイトル
マグネシウムは自律神経に効果があった!知らなきゃ損する脳への効果

マグネシウムは交感神経の高まりを抑える!?
マグネシウムは脳内の神経伝達物質を作るために欠かせない成分で、交感神経の高まりを抑える働きを持つことが明らかになっています。

交感神経と言えば自律神経系のひとつ。この交感神経と副交感神経のバランスが崩れたときに自律神経失調症が起こります。
自律神経失調症の主な症状
- めまい、冷や汗、震え、動悸、立ちくらみ、吐き気、頭痛、不眠などの身体的症状
- 人間不信、イライラ、不安、うつ状態などの精神的症状
自律神経失調症はさまざまな症状が発症するにも関わらず、検査では異常が分かりにくいため、「理由は分からないけれど、気分が落ち込む」、「モヤモヤした気分がずっと続いている」など、悩んでいる人はたくさんいます。
まずは、自身が自律神経失調症と認識することが大切になりますが、そうした場合にマグネシウムの摂取が大切になってくるのです。
マグネシウムは「うつ病」や「アルツハイマー」にも効果的
マグネシウムと脳との関係は、自律神経を整えるだけではありません。ほかの中枢神経にも様々な効果が期待できます。

また、こんな事例も。

このように、体内のマグネシウムを維持、または増加させることで精神機能や脳の働きに影響を与えていることが分かっているのです。
脳だけではなかった! 美容や健康にもおよぶマグネシウムの優れた効果
マグネシウムは精神機能をはじめとする中枢神経だけではなく、ほかにもさまざまな効果が期待できます。美容やスポーツ面で見られる効果も見て行きましょう。

マグネシウムの効果【美容&健康編】
マグネシウムを摂り過ぎると便が緩くなります。便秘薬でも有名ですよね。
さて、便秘が解消されれば自然とお肌の調子も良くなるもの。食べたものは腸で吸収されるため、腸が不調であれば栄養は身体に行き渡りません。結果として、肌が荒れることもあり、肌が生まれ変わるためのターンオーバーにも影響が及びます。
また、マグネシウムは血液を固まりにくくし、体温や血圧を調節する働きもあります。血行がよくなれば、顔色は良く見えますし、表面的な美しさは増してくるもの。体の冷えも解消されますし、健康的にもなります。
さらに、マグネシウムは体内の酵素(約300種!)の働きを助けています。マグネシウムには基礎代謝を促進する働きがあり、脂肪燃焼などにも効果が期待できるのです。
マグネシウムが美容や健康にもたらす効果
- 便秘の解消
- 体温や血圧を調整する
- 血液を固まりにくくする
- 血行の改善や冷えの解消
- 基礎代謝や脂肪燃焼を促進
これらの効果が「表面的な美しさ」や「健康的な身体」へと導くと言われています。「高血圧や動脈硬化などの生活習慣病の予防」にも期待できるでしょう。
マグネシウムとカルシウムの相乗効果【スポーツ編】

マグネシウムは単体としてのパワーはもちろん、補助的な役割としても存在感があります。
皆さんもご存知のカルシウム。骨、歯、筋肉などの形成に重要な役割を担っている栄養素ですが、このカルシウムの量を調整しているのがマグネシウムです。
マグネシウムが不足すると、細胞にカルシウムが入り過ぎてしまいます。よって、筋肉の収縮がうまくいかなくなり、けいれんや震えなどが起こることも。筋肉痛も発生しやすくなり、筋肉疲労によるこむら返りも起きやすいと言われています。

加えて、マグネシウムはビタミンB群とともに三大栄養素(タンパク質、脂質、糖質)の代謝に働くため、マグネシウムを摂取することがエネルギーを生み出すことにも貢献。結果、体力や持久力などの増強にも繋がります。
マグネシウムがスポーツにもたらす効果
- カルシウムの量を調整
- 心臓の動きを良くする
- 三大栄養素の代謝に働く
これらの効果が「スポーツ時のけいれん、震え、不整脈の予防」や「体力や持久力のアップ」に繋がると考えられています。「筋肉痛やこむら返り」の発生を抑えることも期待できます。
マグネシウムはどんどんと摂取すれば良いの?

脳をはじめとする中枢神経機能に重要な役割を果たすマグネシウムですが、体内のマグネシウムは精神的なストレスによって量が低下するという事例も報告されています。
つまり、マグネシウムは意識的に摂っていかないと不足する栄養素で、「どんどんと積極的に摂ればいいんだ!」と思われがちですが、実はそんな単純なことではないのです。

したがって、多く摂取しても、便が柔らかくなり、場合によっては下痢を起こします。また、マグネシウム製剤の医薬品を服用した場合、腎障害がある人や高齢の人は高マグネシウム血症を起こすこともあるので注意が必要です。

【まとめ】
マグネシウムは、自律神経をはじめとする神経機能や精神機能に効果をもたらす栄養素です。脳以外にも美容、健康、スポーツ、病気の予防など、実は私たちの身体を守ってくれる成分ですので、積極的かつ効果的に摂取したいものですね。もちろん効果的な摂取法を知ったうえで、摂るのが得策でしょう。