睡眠改善薬|市販薬の成分、効果を調べて自分に合うタイプを見出そう

眠れなくて困っているけれど、医療機関に相談するほどではない……。

そんな時に気になるのが、薬局やドラッグストアに並んでいる市販の睡眠改善薬ではないでしょうか?

実は市販の睡眠改善薬は、医療機関などで処方される睡眠薬と異なるのはご存知でしょうか?  両者は成分が違い、睡眠改善薬は睡眠導入剤として作用を発揮する薬です。ゆえに、睡眠薬ほどの効き目がありませんので処方箋は必要ないのです。ドラッグストアで気軽に買えるのもうなずけますよね。

※ちなみに、病院で処方される睡眠薬については下記の記事で詳細を記しています。

睡眠薬の処方薬が知りたい!効果、副作用…あなたに合うタイプは?

2017.10.01

薬局やドラッグストアで販売されている睡眠改善薬ですが、いったいどんな種類があって、それぞれどのような特徴があるのか気になりますよね。ここでは成分ごとに市販の睡眠改善薬についてご紹介しますので、自分に合うタイプを見出しましょう。

ジフェンヒドラミン塩酸塩|多くの睡眠改善薬に配合されている成分

ジフェンヒドラミン塩酸塩は、どんな成分でどのように働くの?

「風邪を引いたとき、薬を飲んだら眠くなった」という経験、一度くらいはありますよね? このときの眠気の多くが、このジフェンヒドラミン塩酸塩という成分の働きによるものです。

この成分は、アレルギー反応を抑えるほか、鎮静作用や炎症を抑える薬として使われています。身近な動物のイヌやネコの乗り物酔いの予防薬としても使われています。

眠気を促がすメカニズムは、「中枢神経の働きを抑制することで体の働きを弱め、その結果、催眠や鎮静の作用が働ることで眠気を誘う」というもの。神経の高まりを抑えて眠りに近づけるので安心して使えます。

代表的な市販の睡眠改善薬

  • ドリエル、カナコSP、カローミン、グ・スリーP、スリーペイド、デイトナS、ドリーミオ、ネオデイ、ハイヤスミンA、マイレストSなど

気になる副作用と購入前に注意するべきこと

依存性があるため、日常的に服用する人は注意しましょう。口の渇き、排尿障害、便秘などの副作用も知られています。また、緑内障のある人や、前立せん肥大症などで排尿障害のある人は飲んではいけません。病気の状態が悪化する可能性があります。

服用したら、乗り物の運転をしてはいけません。神経の働きを抑制する成分のため、判断力や集中力が鈍ります。

また、ジフェンヒドラミン塩酸塩による効果は体に耐性がつきやすいため、一度服用すると、二度目からはあまり効かなくなります。ですから、長期に使用するのはNGと言われています。

ブロムワレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素|不安を取り除いて眠気を誘う成分

ブロムワレリル尿素やアリルイソプロピルアセチル尿素は、どんな成分でどのように働くの?

ブロムワレリル尿素アリルイソプロピルアセチル尿素は、不安、イライラ、恐怖、緊張などを抑える作用で眠りを誘います。ともに鎮痛薬に分類される成分で、脳の興奮を抑えて痛みを鈍くする作用があります。

乗り物酔いによるめまいや吐き気などでも使われる成分です。

代表的な市販薬

  • ウット(鎮静剤・酔止薬)、トリブラサイム(乗り物酔いによるめまい、吐き気など)
  • ナロン錠、ナロンエースR、ナロンエースT、ナロンA、大正トンプク、イブクイック頭痛薬、イブA錠EXなどがあります。
※上段、下段いずれも睡眠導入作用はあるものの、これらは頭痛薬や鎮静剤として有名な薬です。不眠の人が「快眠」を期待して飲むのはやめましょう。

気になる副作用と購入する際に注意するべきこと

常習すると、精神、認知、神経、皮膚など、さまざまな症状が生じると言われています。また、連用によって依存症を生じることがあるため、注意が必要です。大量に服用することで、致死性の急性中毒を起こすことがあるとも言われています。

余談ですが、『人間失格』や『走れメロス』などで知られる作家の太宰治は、ブロムワレリル尿素が含まれていたカルモチンという睡眠薬で何度も自殺未遂をはかったと言われています。

漢方薬|身近な漢方にも催眠作用のある成分

漢方薬は、どんな成分でどのように働くの?

漢方の成分にあるカンゾウ、サイコ、サンソウニントウ、チョウトウコウ、ホップなどは、いずれも催眠作用や鎮静作用が見られます。不眠の原因となっている症状に働きかけ、不眠を解消します。

しかし、漢方薬に即効性は期待できません。数カ月ぐらいかけて、少しずつ効果が現れるため、気長に服用していくことになるでしょう。

代表的な市販薬は

  • レスティ錠、イララック、パンヤダン、レスフィーヌ、ねむリラ、ノイ・ホルノールなどがあります。

気になる副作用と購入する際に注意するべきこと

服用することで、吐き気、腹痛、下痢、胃腸の不快感などが生じることもあります。また、食べ物と同じようにアレルギー反応が起こることも。症状が現れた場合、使用を中止して、医療機関に相談することをおすすめします。

一般的な医薬品と比べると、安全なイメージがありますが、安易に服用するのは危険です。購入の際は、できれば薬局などに常駐している薬剤師さんに相談しましょう。

【まとめ】

市販の睡眠改善薬には、フェンヒドラミン塩酸塩系、ブロムワレリル尿素やアリルイソプロピルアセチル尿素系、漢方系があります。それぞれ特徴が異なりますので、気軽に購入できる市販薬とはいえ、服用する際には十分に気を付けましょう。

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