いらいら感、身体がだるい、やる気がなくなる、顔がほてる、眠りが浅くなるといったつらい更年期の症状。女性は婦人科を受診する場合が多いですが、男性に更年期の症状があらわれた場合は何科の病院で受診すればいいのでしょうか? ここでは、男性の更年期に関する素朴な疑問をご紹介します。
タイトル
男性の更年期障害は病院の何科で診てもらえるの?

まずは内科で基本的な健康診断を
数年前には感じなかった身体の違和感。「俺、ひょっとして更年期?」と心配している人は、まずは内科(係りつけの病院やクリニック)へ行きましょう。
基本的な健康診断や検査などで体調を診てもらい、身体に異常がないことを確かめます。年齢的に更年期障害だと感じても、実は違う病気の可能性もあるからです。
特に異常がなく、内科を受診後も更年期の症状が治りそうもなければ、紹介状を書いてもらって心療内科、神経精神科、更年期障害専門外来などを受診するのがベスト。こうした段階を経るのが最も安心です。
更年期の具体的な症状とは?

更年期障害は、ホルモンバランスが乱れることによって身体的、精神的な不調が表れる病気です。以前は、「男性には関係ないもの」と言われていましたが、近年は男性にも更年期障害があると考えられています。主な原因は男性ホルモンの低下により発症します。
- いらいら感
- 頭痛
- 身体がだるい
- やる気がなくなる
- 顔がほてる
- 眠りが浅くなる
- 性欲の低下
- 発汗
- 全身倦怠感 ……など
男性の更年期は40代後半から、50代前半に表れることが多いと言われています。仕事盛りと言える年齢ですので、ムリして頑張っている人は多いでしょうが、更年期ではなく重大な病気を抱えているケースもありますので、気になったらすぐに内科を受診しましょう。
更年期障害だと思ったら、実は違う病気だった!?
前述しましたが、年齢的に自分では更年期障害だと思っていても、実は違う病気という可能性もあります。更年期とよく似た間違えやすい病気とはどのようなものでしょうか。
高血圧

顔のほてりや頭痛といった症状は高血圧の場合もみられます。高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれていて、自覚症状がほとんどなくある日突然に重大な病気に直結することがあります。血圧測定で血流の微妙な変化を見逃さないようにしましょう。
糖尿病
更年期障害の症状には「のどの渇き」や「身体の疲れやすさ」などがありますが、これらは糖尿病でも表れます。糖尿病の発症が多い時期として、更年期が挙げられていますので注意が必要です。更年期の症状だと思って放っておくと合併症など重篤になる場合もあるので、血糖値をきちんと調べましょう。
甲状腺機能障害
ほてり、のぼせなどの症状があると、更年期障害と考える方が多いです。しかし、これらの症状は甲状腺機能障害でもよくあらわれます。 甲状腺機能障害には「甲状腺機能亢進症」と「甲状腺機能低下症」の2つのタイプがあります。甲状腺機能亢進症は、全身の代謝が高まり、ほてり、のぼせ、発汗などの症状があらわれます。一方、甲状腺機能低下症では、頭痛やうつ症状などが見られます。
うつ病

疲れがとれにくい、やる気が出ないといった症状はうつ病の典型。実際、うつ病にかかっているにも関わらず更年期障害と診断される例もあるほどです。更年期障害の症状はホルモンのバランスが乱れることが原因ですが、うつ病は生活環境の変化やストレスによって、神経伝達物質のバランスが乱れるために発症します。症状は同じですが、原因は全く異なる両者です。
更年期障害と食べ物の関係。運動はどうする?
更年期には納豆や山芋といったネバネバ系がおすすめ

更年期と診断されたり、「俺、更年期かも」という疑いを持ったら、やっぱり少しでも改善できるように努めたいものですよね。身近なところだと食生活から見直してはいかがでしょうか。
納豆や山芋などのネバネバ食品は男性更年期障害の方に積極的に摂りたい食品。男性ホルモンと似た作用があると考えられているからです。また、亜鉛は男性ホルモンの分泌を促すと言われ、わかめ、レバー、大豆などに多く含まれているので取り入れることがおすすめです。大豆製品に含まれているイソフラボンという成分も更年期障害との相性の良さが注目されています。
更年期には適度な運動もおすすめ

ウォーキングや軽めのランニングなど、適度な汗をかいて代謝を高めることは男性ホルモンの分泌を促す効果があります。更年期障害の症状が出てきついこともありますが、無理のない範囲で運動を取り入れてみましょう。
更年期の疑い…男性は病院の何科に行けばいいの?【まとめ】

更年期障害の疑いを感じたら、まずは内科で健康診断を行いましょう。高血圧やうつ病などほかの病気の疑いもありますので、身体に異常がないことを確認して心療内科、神経精神科、更年期専門外来などを受診するのがおすすめです。係りつけの病院やクリニックで診てもらい、紹介状を書いてもらえば、より安心して更年期と向き合うことができるでしょう。
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