男が30代から中年太りになる理由|痩せ体質に導く3つの対策とは

だぶついたお腹の贅肉をさすりながら、「この肉、取れないかな」と思ったことはありませんか? あるいは身近な人に贅肉を指摘されて中年太りを痛感した人もいるでしょう。

30代になって「体形が変わった」、「体力が落ちた」と思っているのは決して筆者だけではないはずですが、その一方で20代の頃からほとんど体型が変わらない人もいます。その差は一体どこから生まれるのでしょうか?

ここでは、男が30代になると中年太りする体のメカニズムや、その対処法(痩せ体質に導く3つの対策)についてご紹介します。

男が30代になると中年太りする理由|原因は老化現象だった!?

基礎代謝と筋肉量がカギを握っていた! 筋肉質は太りにくい!?

まずは中年太りする体のメカニズムから見ましょう。

中年太りは「食べ過ぎ」や「運動不足」が主な要因だと思っている人は多いはずです。たしかにそういった要因もありますが、そもそも30代になって中年太りするのは、体の機能低下による「老化現象」が大きいと言えます。つまり白髪や老眼と同じで、老化によって体が本来の役割を果たせなくなって中年太りするのです。

その老化と密接なのが「基礎代謝」と「筋肉量」です。簡単に言えば、基礎代謝と筋肉量が上がれば老化に近づかず、反対に両者の機能が下がれば老化に近づくと言えます。

私たちは普段、じっとしているときでもエネルギーを消費していますが、これを「基礎代謝」と言います。上記の写真のように、寝ているだけでも消費するカロリーですが、呼吸するのはもちろん、体温の維持や心臓の躍動など、生きているために最低限必要なエネルギーです。

この基礎代謝は、筋肉量が低下すると下がります。基礎代謝量は10代後半をピークに低下していき、40代を境にはっきりと低下が見られ、50代、60代でガクンと落ちていきます。運動量が変わらないように見えても、年齢とともに太る人が多いのはこのためです。

基礎代謝量が低下すると、太りやすくなるだけでなく、痩せにくくもなります。筋肉量が多く基礎代謝の維持ができれば、太りにくく、痩せやすい体型が維持できると考えられます。アスリートやプロスポーツ選手が引退後も太りにくいのは、筋肉量の多さが関係しているでしょう。

基礎代謝が加齢に応じて下がっているにも関わらず、若い頃と同じような生活習慣(暴飲暴食や睡眠不足など)をしていれば、贅肉が付くのは当然のこと。運動する機会も減れば、体重増加に拍車を掛けます。結果的に“中年太り”が進行するわけです。

「老化度」チェック|5項目以上で生活習慣の改善が必要

自分の体は老化が始まっているのか、チェックシートで調べてみましょう。5項目以上にチェックが付けば、「すでに老化が始まっている」と言えます。

  1. 駅の階段の昇り降りなど少しの運動でも、動悸・息切れがする。
  2. 食事の後は、たいてい胃がむかつく。
  3. 下痢、または便秘になりやすい。
  4. 歯を磨くと血が出る。または口臭が気になる。
  5. 息苦しい、または咳やたんが増えた気がする。
  6. トイレの回数が増えた。または時々尿モレする。
  7. 嗅覚、視力、聴力のうち一つでも低下している。
  8. 意欲や記憶力が低くなった気がする。
  9. 1年前に比べて性欲が減退した。
  10. シミ、シワ、タルミのうち一つでも気になる。
  11. 風邪をひきやすくなった。または切り傷、すり傷が治りにくい気がする。
  12. 関節痛がある。または筋力低下が気になる。
  13. 寝つきが悪い。または眠りが浅い。早朝に目覚める。

チェックが5個以上になった人は、下記で「中年太りの対処法」を確認しておきましょう。

老化の原因(3つの大敵)をやっつけて痩せ体質へ導こう!

老化の原因と言える“3つ大敵”とは!?

老化を引き起こすのは、体の中で起きる「酸化」「糖化」「ホルモンの変化」だと言われています。これらの現象は年齢が若くても体内で起こりますが、とくに30代、40代以降の体にとっては、老化に直結する大敵となるのです。

この3つの大敵が、細胞やホルモンの機能低下を招き、老化を加速させます。また、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病をはじめ、ガンやうつといった病気、さらにはシミ、シワ、タルミといった美容的な問題や運動能力低下の原因にもなります。中でも生活習慣病は「サイレントキラー」と呼ばれ、自覚症状が現れないことが多いので、注意が必要です。

対策①|食事により酸化を抑制して体の“錆び”を除去しよう

呼吸によって酸素を吸うたびに、体内では老化や病気に大きく関係している「活性酸素」が発生します。活性酸素が細胞内に入り込むと、タンパク質や脂質が酸化し、細胞の働きが低下します。つまり、体が錆びついてしまうのです。

一方、「活性酸素」を毒性の低い物質に変えて消去してくれる「消去酵素」も、私たちの体内には存在します。20代の若い体なら、この消去酵素が十分にあるのですが、30代から40代にかけてその数は減ってきます。

しかし、食生活を改善して意識的に抗酸化物質を取り入れることで「消去酵素」の減少を抑制し、さらに補うことができるのです。

抗酸化栄養素を多く含む食材

  1. ベータカロテン|ニンジン、カボチャ、ほうれん草など
  2. ビタミンC|レモン、ミカン、ブロッコリー、小松菜など
  3. ビタミンE|アーモンド、ほうれん草、カボチャ、イワシなど
  4. ポリフェノール|赤ワイン、ブルーベリー、ココア、緑茶、リンゴ、大豆など
  5. フラボノイド|レタス、春菊、玉ねぎ、大豆、緑茶など

対策②|“食べ方”次第で糖化がストップできる

「糖化」とは、体内にあるタンパク質と、食事によって摂取した糖が結びつき、糖化したタンパク質が体内に蓄積してしまうことです。糖化したタンパク質は、元のタンパク質とは違う「糖化タンパク質」というものになってしまい、これが体や肌の老化を早める原因となります。

つまり、糖化を防ぐ“抗糖化”の食事法を実践するべきです。

抗糖化の食事法

  1. 食事は最低でも20分かける|食べ物から摂取した「糖」が血液で脳に運ばれると、満腹中枢から満腹のサインが出ます。これにかかる時間が20分程度ですから、食事をしている最中に満腹サインを受け取るようにすると、食べる量を抑えることができます。
  2. 糖質の多い食材を食べ過ぎない|穀類、イモ類、甘いものを控えるようにしましょう。とくに、白米、白パン、麺類、白砂糖など精製された糖質は控えましょう。夕食に炭水化物を抜くことも効果的です。
  3. 食事の間隔を空ける|朝食、昼食、夕食は6時間おきにとるのが理想です。せめて、就寝の3時間前には夕食をおえるようにしましょう。食べ物を胃の中に残して寝ると、消化によくないだけでなく、吸収された栄養素が燃焼せずに脂肪として蓄えられてしまいます。

対策③|軽い運動で若返りホルモン(DHEA)の低下を抑制しよう

私たちの体内には「DHEA」という若返りホルモンが存在します。別名は「マザーホルモン」と呼ばれ、主な作用は、免疫力の維持・強化、抗ストレスです。他にも、筋肉の増強・筋肉能力の維持、記憶力の改善、性機能の維持・改善など、さらには、発がんの抑制、骨粗鬆症の予防といった効果までが、最新の研究で認められています。

数年前まで、この「DHEA」は加齢によって分泌量が減少すると考えられていました。それも事実なのですが、最近の研究結果では、高齢でも若々しく元気で活動的な人は、「DHEA」の血中濃度が20代の人とあまり変わらないことがわかっています。

「DHEA」の血中濃度が低下する一大要因はストレスです。ストレスをためない生活(十分な睡眠、良好な人間関係)を心がけるように。また、軽い筋肉運動をすることで、「DHEA」の分泌が促されることがわかっています。運動をすることで筋肉量も増えるので、基礎代謝もアップして「中年太り」の予防・改善にも役立ちます。1日30分程度のスクワットや腕立て、腹筋運動などでもじゅうぶん効果は期待できます。

「DHEA」の血中濃度を下げない方法

  1. ストレスを溜めない
  2. 運動をして筋肉量を増やす

男が30代になると中年太りする理由【まとめ】

一度ついた贅肉はなかなか落とすのが難しいですよね。とはいえ、なにも策を講じないのであれば、1年後も自分の腹をさすることになるでしょう(←自戒を込めて)。

「痩せ体質に導く3つの対策」はどれもそれほど難しくないですよね。まずはひとつだけ実践してみて、中年太り対策を講じてみるのはいかがでしょうか。

  1. 食事により酸化を抑制して体の“錆び”を除去しよう
  2. “食べ方”次第で糖化がストップできる
  3. 軽い運動で若返りホルモン(DHEA)の低下を抑制しよう
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