防災の日はいつからある? 常備するべき防災グッズのセットとは?

日本の記念日に制定されている「防災の日」(毎年9月1日)はご存知でしょうか。国民の祝日ではありませんし、カレンダーにもほとんど明記されていないので定着していないのが実状ですが、毎年この日には全国各地で防災イベントが行われます。日本にとって、とても重要な一日と言っても過言ではないでしょう。

ここでは「防災の日」はいつから始まったのか――。その由来をはじめ、知っておきたい防災イベントや常備するべき防災グッズなどについてご紹介します。

「防災の日」はいつから始まったの? きっかけは?

「防災の日」の由来|なぜ9月1日なの?

「防災の日」は毎年9月1日です。

この9月1日という日付けは…

大正12年(1923年)9月1日に発生して、10万人以上の死者や行方不明者を出した『関東大震災』に由来しています。その後、昭和35年6月の閣議決定により、9月1日を「防災の日」とすることになりました。

「防災」という言葉を聞くと、若い世代の人は『阪神淡路大震災』(1995年1月17日)や『東日本大震災』(2011年3月11日)を思い浮かべるかもしれませんが、じつは制定されたのは60年ほど前になります。2017年で57回目を迎えます。

また、この9月1日を「防災の日」に指定した理由は他にもあり、日本では8~9月が台風シーズンにあたるということもあります。「防災の日」が制定された前年の昭和34年(1959年)9月には、5,000人を超える死者や行方不明者を出した『伊勢湾台風』が襲来しました。

加えて、この時期は稲の開花期にもあたり、台風が来襲すると稲作に大きな損害を与えることからも、「防災について考えるよい機会になるのではないか」という意味合いもあったのです。

「防災週間」とは?

「防災の日」に合わせて、「防災週間」というものが設けられています。

はじまりは昭和57年からで、9月1日の防災の日を含む1週間(8月30日~9月5日)を防災週間と定め、各関係機関が緊密な協力関係のもとに、防災思想普及のための行事や訓練などを行う期間として設けられました。

「防災の日」と「津波防災の日」は違うの?

9月1日の「防災の日」とは別に、「津波防災の日」というものもあります。

こちらは2011年から始まった新しい記念日で、同年3月に発生した東日本大震災で甚大な津波被害が発生したことから、津波防災の意識を高めるために創設されたものです。2011年6月、津波被害から国民の生命、身体・財産を保護することを目的に「津波対策の推進に関する法律」が制定され、毎年11月5日が「津波防災の日」になりました。

全国各地で行われている防災イベント

日本全国47都道府県で毎年、官・民・学が協力しあって、防災に関する様々な取り組みが行われています。中には一般の方が自由に参加できる展示会や防災訓練といったイベントも開催されており、内閣府による運営のもと、防災に関する取り組みには国を上げて力を入れているようです。それらのイベントは防災の日や防災週間に合わせて企画されているわけではなく、一年を通じて全国各地で開催されています。

以下は、全国各地の主な防災イベントの情報です。9月1日の「防災の日」前後に行われているものもありますが、「防災」は通年で忘れてはならない事柄ですので、季節に関係なく防災イベントは行われているようです。

平成29年第38回九都県市合同防災訓練

  • 日時:幹事都県市(神奈川県)は平成29年9月1日(金)「防災の日」に、幹事都県市以外は「防災の日」又は「防災週間」(8月30日から9月5日)を考慮した適切な日において、九都県市が互いに連携・協力して訓練を実施することとしています。
  • 参加都市:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、相模原市

しんじゅく防災フェスタ2017

  • 日時:2017年9月3日(日)
  • 午前11時~午後16時(予定)
  • 会場:都立戸山公園、新宿スポーツセンター
  • 主催:しんじゅく防災フェスタ2017実行委員会

大阪880万人訓練

  • 日時:平成29年9月5日(火曜日)
  • 午前11時:地震発生(館内放送や屋外スピーカーなどでお知らせします。)
  • 午前11時03分頃:大津波警報発表(訓練用のエリアメール/緊急速報メールが届きます。※緊急地震速報のブザー音ではありません。)

とくしま防災フェスタ2017

  • 日時:2017年(平成29年)10月15日(日)午前10時~午後3時
  • 会場:徳島県立防災センター(北島町鯛浜字大西165番地 : フジグラン北島西隣)
  • 主催:とくしま地震防災県民会議、徳島県

仙台防災未来フォーラム2017

  • 日時:2017年(平成29年)3月12日(日)午前10時~午後6時
  • 会場:仙台国際センター展示棟
  • 主催:仙台市

※こちらの防災訓練・イベントは終了しました。

宮前区防災フェア2017

  • 日時:2017年(平成29年)3月4日(土)午前10時~午後3時
  • 会場:宮前市民館、市民広場
  • 主催:川崎市

※こちらの防災訓練・イベントは終了しました。

SHIBUYA BOSAI FES 2016~渋谷区総合防災訓練~

  • 日時:2016年(平成28年)9月4日(日)
  • 午前10時~午後18時
  • 会場:代々木公園 イベント広場・ケヤキ並木
  • 東京都渋谷区代々木神園町2-1
  • 主催:渋谷防災フェス 実行委員会

※2017年度のスケジュールは未定です。

横浜防災フェア2016

  • 日時:2016年(平成28年)8月27日(土) 午前10時30分~午後17時
  • 2016年(平成28年)8月28日(日) 午前10時30分~午後17時
  • 会場:横浜赤レンガ倉庫イベント広場
  • 主催:ラジオ日本・横浜市

※2017年度のスケジュールは未定です。

横浜市総合防災訓練

  • 日時:2016年(平成28年)8月21日(日) 午前10時から正午まで
  • 会場:横浜市南区中村町269番地1  横浜市立中村小学校ほか
  • 主催:横浜市

※2017年度のスケジュールは未定です。

大阪国際消防防災展

  • 日時:2016年(平成28年)6月10日(金)・11日(土)午前10時~午後17時
  • 会場:アジア太平洋トレードセンター内 ATCホール、
  • 屋外展示場(大阪市住之江区南港北2-1-10)
  • 主催:IFCAA 2016 OSAKA実行委員会
  • アジア消防長協会

※こちらの防災訓練・イベントは終了しました。

※2017年度のスケジュールは未定です。

次世代版避難訓練LUDUSOS

  • 日時:2016年(平成28年)3月13日(日) 午前11時~午後14時
  • 会場:世田谷区二子玉川駅すぐ近く 二子玉川ライズ・オフィス 8F
  • 主催:一般社団法人防災ガール

※2017年度のスケジュールは未定です。

災展2016~東日本大震災から5年 今やろう、減災への備え~

  • 日時:2016年(平成28年)3月11日(金)午後12時から午後17時まで/2016年(平成28年)3月12日(土)午前10時から午後17時まで/2016年(平成28年)3月13日(日)午前10時から午後16時まで
  • 会場:新宿駅西口広場イベントコーナー(新宿区西新宿一丁目地先)(展示・体験)
  • 工学院大学新宿キャンパス(新宿区西新宿一丁目24番2号)(講演・セミナ)
  • 主催:東京都

※2017年度のスケジュールは未定です。

常備するべき防災グッズのセットとは?

万が一の災害に備えて、これから防災グッズを用意しようと考えている人は多いと思います。ここでは、最低限これだけは用意しておくと大丈夫という防災グッズを、用途に分けてご紹介していきます。

非常持ち出し品(常備、一次、二次の3種)

非常持ち出し品とは、災害時に被災地に救援物資が届くまで自足してしのぐ(救援物資が届くまでおおむね3日と言われています)ために必要なものです。非常持出し品には、常に持ち歩く常備持ち出し品、3日間程度の被災生活に備えた一次持ち出し品二次持ち出し品の3種類があります。

常備持ち出し品

学校や勤務先などへ移動中、外出中に被災する場合を想定して、必要最低限のものは常にカバンに入れておいたり、身に付けて置くとベストです。

  1. 携帯ラジオ
  2. モバイルバッテリー
  3. 充電器
  4. 懐中電灯
  5. ブザー

一次持ち出し品

一次持出し品とは、災害時にさっと持ち出して避難することができる、コンパクトにまとめた備えで、避難して1日目をしのぐために必要なものです。リュックなどに入れていつでも持ち出せる状態にしておきましょう。

  1. ラジオ
  2. 懐中電灯
  3. 救急用品
  4. 乾電池

二次持ち出し品

避難後に安全を確認して自宅へ戻り、救援物資が届くまでの数日間を過ごすための防災グッズです。持ち運びやすいケースやバッグに入れて物置などに置いておきましょう。

  1. 日用品
  2. 生活雑貨
  3. 工具類

なお、「一次持ち出し品」と「二次持ち出し品」の中には缶詰やレトルトパウチの非常食を入れておくとベストです(学校や役所内には非常食が常備されていることが多いので心配はいりません)。

災害時を想定してどうしても不安になってしまいがちですが、できるだけ身軽な状態で移動できることが大事ですから、必要最低限のものだけをストックしておきましょう。

防災の日、防災グッズ等のまとめ

今の日本ではいつ災害が起きても驚かないほど、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震が深く心に刻まれているでしょう。

「防災の日」および「防災週間」では、全国各地で防災訓練や防災イベントなど、防災意識を高め、防災知識を普及・啓発するための取り組みが行われています。年に一度の機会に、自分の周囲で起こる可能性のある災害や、身の回りの危険な箇所、また避難場所や避難経路等を確認し、防災意識を高め、災害にしっかり備えることを考えてみてはいかがでしょうか。

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